税理士に初めて相談するとき、何を聞かれる?何を準備すればいい?
こんにちは、後藤会計事務所の後藤です。
このブログでは、日々のご相談で多いテーマや、個人事業主・会社経営者の方からよくいただく不安や疑問を、できるだけわかりやすく整理してお伝えしています。
「税理士に相談してみたいけれど、何を聞かれるのかわからない」
「資料がまだ全然揃っていないけれど、相談していいのだろうか」
「こんな初歩的なことを聞いたら怒られそうで不安」
初めて税理士を探すとき、このように感じる方は少なくありません。
特に、個人事業主として開業したばかりの方や、これから開業を考えている方にとっては、税金や申告の仕組み自体がまだよくわからない、ということも多いと思います。
結論から言うと、最初の相談の段階で、すべてを完璧に理解していたり、資料を全部揃えていたりする必要はありません。
わからないことが多くても大丈夫ですし、売上がまだ小さくても相談して問題ありません。
この記事では、税理士に初めて相談するときに、
- どんなことを聞かれるのか
- 何を準備しておくと話がスムーズか
- よくある誤解や不安
- 税理士選びで大切なこと
これらを、できるだけわかりやすく整理してお伝えします。
目次
税理士との初回相談で、よく聞かれること
税理士との初回相談では、難しいことをいきなり細かく確認するというより、まずは事業の全体像を把握するための質問が中心になります。
例えば、後藤会計事務所では、個人事業主の方から初回相談をいただいたとき、次のようなことをよくお伺いします。
1. どんな事業をしているか
まずは、事業の内容です。
たとえば、
- どんな事業でどんなサービスや商品を扱っているのか
- お客様は個人なのか法人なのか
- ネット中心なのか、店舗型なのか
- 副業なのか、本業としてやっているのか
といった点です。
業種や事業のやり方によって、必要になる税務上の確認事項が変わるため、最初にここを把握することが大切です。
2. 売上はどれくらいか
次に、年間の売上がどれくらいかを確認します。
ここで大事なのは、最初から正確な数字でなくてもよいということです。
「年間でだいたいこれくらいになりそう」というざっくりした感覚でも、相談の入口としては十分です。
売上規模によって、以下のような点を確認していきます。
- 申告の手間がどれくらいになりそうか
- 消費税が関係してくるか
- 顧問契約が向いているか
- 記帳代行の必要性が高いか
- これらに伴って年間の税理士報酬はどのくらいになりそうか
3. 個人事業か、法人か
初回相談では、現在の形が個人事業主なのか、法人なのかも確認します。
これから開業する方の場合は、「まずは個人事業で始める予定か」「最初から法人も検討しているか」などをお聞きすることもあります。
個人と法人では、税金の種類や申告の流れ、必要になる届出などが変わってきます。
そのため、今どの段階にいるかを確認することはとても重要です。
4. 従業員はいるか
従業員がいるかどうかも、確認したいポイントの一つです。
従業員がいる場合は、所得税の源泉徴収や年末調整など、事業主ご本人の確定申告以外に必要な対応が出てくることがあります。
一人でやっている場合と、従業員がいる場合では、税務や事務の負担がかなり変わるため、ここも初回相談の時点で把握したいところです。
5. 固定資産はあるか
高額なパソコン、車両、機械、設備など、固定資産にあたるものがあるかも確認します。
これは、単に経費になるかどうかだけでなく、減価償却という考え方が関係してくることがあるためです。
「仕事用に大きな買い物をした」
「車を事業でも使っている」
「設備投資をした」
といった場合は、初回相談でそのあたりを共有していただけると、話がスムーズです。
6. 消費税やインボイスの状況
最近は、消費税やインボイス制度について不安を感じて相談される方も多いです。
伺う内容としては、たとえば、
- インボイス登録をしているか
- これから登録予定か
- 売上先から登録を求められているか
- 消費税の申告が必要になりそうか
といった点です。
このあたりは、ご本人が制度を正確に理解できていなくても大丈夫です。
「取引先からインボイスのことを言われた」
「登録した方がいいのかわからない」
そのようなの情報や過年度の申告状況からでも、整理していくことはできます。
7. 記帳はどこまでできているか
記帳の状況も、初回相談でよく確認します。
- まだ何もしていない
- 自分で会計ソフトに入力している
- レシートや通帳はあるが整理できていない
- 一部はできているが、自信がない
このように、状況は人それぞれです。
ここで大切なのは、できていないこと自体は責められることではないということです。
今どこまでできているかがわかれば、その先をどう整理するかを考えることができます。
8. 何に困っていて、どこまで依頼したいか
初回相談では、今何に困っているのか、どこまで税理士に依頼したいのかもお聞きします。
例えば、
- 申告だけお願いしたい
- 記帳もお願いしたい
- 日々の相談もしたい
- できれば全体を見てほしい
といったご希望です。
ご希望によっては、それ限定では実施できないサービスもありますがまずはご要望の整理と弊所が提供できるサービスを整理します。
ちなみにですが、個人事業主の方の場合、後藤会計事務所では顧問契約(記帳代行込み)が一番相性が良いケースが多いと考えています。
理由としては、申告だけの関係よりも、日々の状況を見ながら継続的に相談できた方が、結果的に無理のない形で事業を続けやすいからです。
この点については、こちらの記事でも詳しく書いています。
税理士に記帳代行を顧問契約で頼むメリット7選|丸投げの方が実は得な理由
9. 今後、事業をどうしていきたいか
最後に、今後の方向性もできる範囲でお聞きします。
たとえば、
- 今後もっと売上を伸ばしたい
- 副業から本業にしていきたい
- 今はそこまで大きくする予定はない
- 法人化もいずれ検討したい
といったことです。
税金の話は、今だけを見ても決めにくいことがあります。
これからどうしていきたいかによって、今の選択肢が変わることもあるため、方向性を確認することには大きな意味があります。
初回相談の前に、準備されていると助かるもの
ここまで読むと、「やっぱりいろいろ準備しないといけないのでは」と感じるかもしれません。
ただ、最初から完璧である必要はありません。
そのうえで、初回相談の前に次のようなものがあると、話はスムーズになりやすいです。
1. 年間売上がどれくらいになりそうか
ざっくりで構いません。
「年間でだいたい何万円〜何百万円くらいになりそうか」がわかると、全体像をつかみやすくなります。
2. 年間利益がどれくらいになりそうか
こちらもざっくりで大丈夫です。
正確な利益でなくても、「売上に対してどれくらい費用がかかり、結果利益としてはこれくらいになりそう」という感覚があると、税金や今後の見通しについて話しやすくなります。
3. 前年の申告書(あれば)
すでに確定申告をしたことがある方は、前年の申告書があると状況を把握しやすいです。
売上規模や所得の内容、過去の処理の流れなども確認しやすくなります。
4. 開業日や設立日の情報
開業した日、もしくは法人設立日がわかると、必要な届出や申告のタイミングを整理しやすくなります。
開業届や法人設立届出書などの税務署への届出資料で確認することができます。
5. 困っていること、相談したいことのメモ
これはとても大切です。
- 何に困っているのか
- 何を相談したいのか
- 何がわからなくて不安なのか
を、メモ程度でよいので整理しておくと、相談がぐっとスムーズになります。
最初の相談では、数字そのもの以上に、「何に困っているか」が見えることが大事なことも多いです。
よくある誤解:「こんな状態で相談していいのかな?」
初めて税理士に相談する方には、共通した不安がいくつかあります。
1. こんな初歩的なことを聞いたら怒られそう
これは本当によくある不安です。
たとえば、
- 事業にはいつどんな税金がかかるのか
- 何を申告すればいいのか
- 消費税は自分に関係あるのか
- 青色申告って何なのか
こうしたことがまだよくわからない段階でも、相談して大丈夫です。
むしろ、最初の段階ではわからないのが自然です。
税理士に相談する意味の一つは、そういった部分を整理することにあります。
2. 売上が小さいと相談しづらい
これも気にされる方が多いです。
ただ、売上が大きいか小さいかよりも、今の段階で整理しておいた方がよいことがあるかの方が大切です。
開業したばかりの方や、これから事業を大きくしていきたい方ほど、早い段階で相談した方が安心できることもあります。
3. 相談したら、その場で契約しないといけない
これも誤解されやすい点です。
初回相談は、いきなり契約を決める場というより、
「自分に合う税理士かどうか」
「どういうサポートが必要なのか」
を整理する場でもあります。
そのため、相談したからといって、その場で必ず契約しないといけないわけではありません。
これはお互いにですが、相性はとても重要で、納得感をもって依頼する・受嘱するということが継続的な関係を構築するうえでは必要です。
税理士選びで大事なのは、完璧に準備することではなく、相談しやすいこと
税理士に初めて相談するとき、「何を準備すればいいか」ももちろん大切です。
ただ、それ以上に大切なのは、相談しやすい相手かどうかだと私は思います。
資料が多少不足していても、わからないことが多くても、そこを一緒に整理していける相手なら、初回相談は十分意味のあるものになります。
逆に、聞きづらい、話しづらい、何を言っても怒られそう、という相手だと、必要な相談ができなくなってしまいます。
特に個人事業主の方の場合は、申告だけで終わる話ではなく、
- 記帳をどうするか
- 消費税をどう考えるか
- どこまで税理士に依頼するか
- 今後どう事業を続けていくか
といったことを、少しずつ一緒に整理していく場面が多いです。
その意味では、初回相談の時点で「この人には聞きやすい」と思えるかどうかは、とても大きなポイントです。
まとめ|初めての相談でも、わからないことが多くて大丈夫です
税理士に初めて相談するときは、わからないことが多くて当然です。
事業の内容や売上、困っていることをざっくり伝えられれば、最初の相談としては十分なことも多いです。
また、初回相談のために資料を完璧に揃えておかないといけない、というわけでもありません。
前年の申告書や開業日、売上や利益のざっくりした見込み、相談したいことのメモなどがあれば、話を進めやすくなります。
そして何より大切なのは、無理に背伸びをせず、今の状況をそのまま話せることです。
税理士との相性や、相談しやすさは、長く付き合っていくうえでとても重要です。
「何を聞かれるのかわからなくて不安」
「こんなことを相談していいのかな」
「自分の場合、どこまで依頼すればいいのかわからない」
このようなお悩みがある方は、まずはお気軽にご相談ください。
後藤会計事務所では、初回相談の段階でわからないことが多くても大丈夫ですし、無理に契約をおすすめすることもありません。
今の状況を伺いながら、あなたの場合はどう考えるのがよいか、一緒に整理していきます。

